タイトルどおりだが、結論からいうと単勝はリスクリワード比が優秀であり、的中率と回収率の両面のバランスがよく、最も投資に向いた馬券である。

リスクリワードは、例えば
・単勝10倍の場合、1:10
・複勝2倍の場合、1:2
となる。基本的には投資に対してリターンが大きい方が望ましい。


リスクリワード

たまに「単勝は3連単1着固定全通り買いと同じ」なので実は無駄な買い目も買っているという議論があるが、これは正直いって意味が分からない論拠。理屈として言いたいことはわかるのだが、的中率を無視した極論的な考え方である。

リスクリワード比(つまり回収率)だけに着目するのであれば、そりゃあ3連単を1点買いで的中するのが最大値となるわけだが、現実的には確率を収束させるまで投資を続けるのは人間である限り不可能。
結局、3連単を1着固定で買ったとしても数十点も買うことになるので的中率の面で単勝に劣る。
3連単2軸マルチのように絞り込みを頑張れば回収率は上げることはでるかもしれないが、基本的には単勝で十分事足りる。

きちんと分析をすればするほど「単勝を買うのがベスト」という結論になるのが自然な発想だと思う。単に控除率が優れているからという安直な理由ではない。
単勝以外の馬券を買うのは「単勝を購入することで著しくオッズに影響を与える場合のみ」に限る。

その他、今回詳細は省くが馬連や3連複等についてもちゃんとリスクリワード比と的中率のバランスを分析したほうがいい。


リスクヘッジ

単勝と対となる存在が複勝が存在する。
…というのが一般的な認識だと思うが、実はこれは大きな間違いだと考えていて、着順(1着)を当てる単勝と順不同で3着以内に入る馬を当てる複勝では全くスキームが異なる。
単勝と合わせて複勝を買うべきかどうかは意見がわかれるところであると思うがそもそもの前提がおかしいということ。
複勝は配当レンジが低いのでリスクリワード比が最も悪い馬券である。
回収率が単勝<複勝となることは普通はあり得ない。

単勝とセットで複勝を買うべきかの議論では、以下のメリットのどちらを取りますか?というのがポイントになる。

①複勝を買う場合
・単勝は的中率が低いので複勝を買うことによって的中率を上げることができる
 (複勝買っておけば当たってたのに…という精神的ダメージからの解放)

②複勝を買わない場合
単勝と複勝の両方が外れた場合の金銭的ダメージをなくすことができる
 (ダブル不的中で負け額を増えた…という精神的ダメージからの解放)

これについては、プロスペクト理論で説明ができる。
プロスペクト理論:
従来の投資効用理論では説明のつかない投資家の判断行動が現実に即した形で解明された。例えば、投資家は収益よりも損失の方に敏感に反応し、収益が出ている場合は損失回避的な利益確定に走りやすい。一方、損失が出ている場合はそれを取り戻そうとしてより大きなリスクを取るような投資判断を行いやすいとされる。
プロスペクト理論は行動ファイナンスや行動経済学と呼ばれる心理学の要素を応用した新たな経済学の分野を切り開いたとして、同氏は2002年のノーベル経済学賞を受賞している。

要するに人間は「失うもの」に敏感だということなので、②によるダメージのほうが大きく、メンタルが崩れやすい。これは実際に体験してみればわかると思う。
上述したとおり複勝はリスクリワード比が悪いので、取り返そうとして金額を上げるなど無謀な投資をしてしまいがち。無限マーチンゲールのような方法で勝つのは無理だし、リカバリがききにくい。
単勝と複勝を1:1で買う分にはまだいいが、1:2とか1:5とか買ってしまうのは特に愚行。
どちらで儲けたいのか中途半端なので、はっきりしたほうがいい。

以上より、「複勝は単勝のリスクヘッジにならない」が結論。
単勝なら単勝だけ、複勝なら複勝だけを買ったほうがいい。
今回の記事では触れなかったが、これは他の券種でも同様のことが言える。


と、理屈としてはこのような話になるのだが、
実際にどんなときでも単勝1点買いを実行できるかどうかはまた別問題であり、普通の人は出来ない。

だからこそやる。
かなりの覚悟、強い気持ち、勝利への執念、それと余裕が必要になる。
きれいごとを言うのは簡単だが最後は精神論も重要になってくる。


競馬に関わらず負ける人に共通する特徴は、リスクリワードがマイナスであること。
負けるときは小さく、勝つときは大きく、いわゆる損小利大が投資の原則。